2020年から小学校でついに英語が必修化されますね!
今回の記事では、
◆子どもも親も英語ができないから、授業が不安!
◆どんな準備をしておけばいいの?
と気になっているママに向けて、小学校での英語教育の内容と、注意しておくべきポイントをご紹介します。
目次
なぜ小学校で英語が必修化されるのか?
まずは、文部科学省のホームページに掲載されている英語教育改革の背景をご覧ください。
- グローバル化の進展の中で、国際共通語である英語力の向上は日本の将来にとって極めて重要である。アジアの中でトップクラスの英語力を目指すべき。今後の英語教育改革においては、その基礎的・基本的な知識・技能とそれらを活用して主体的に課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等の育成は重要な課題。
- 我が国の英語教育では、現行の学習指導要領を受けた進展も見られるが、特にコミュニケーション能力の育成について改善を加速化すべき課題も多い。東京オリンピック・パラリンピックを迎える2020(平成32)年を見据え、小・中・高等学校を通じた新たな英語教育改革を順次実施できるよう検討を進める。並行して、これに向けた準備期間の取組や、先取りした改革を進める。
※出典:文部科学省ホームページ
現状の日本の英語力については、世界116か国で海外留学・語学教育事業を展開する国際教育事業のリーディングカンパニー、イー・エフ・エデュケーション・ファーストが実施している「EF EPI英語能力指数2018年版」のランキングを見れば明確です。
日本の英語力は全体順位としても49位。アジア圏の国の中でも決して上位に位置しているとはいえないですね。
※出典:イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン株式会社ホームページ
なぜこのタイミングで実施なのかというと、2020年の東京オリンピックの影響が大きいようです。
「アジアの中でトップクラスの英語力」を確保したいという、日本の英語改革が始まります。
小学校での英語必修化の授業内容は?
2020年度からの小学校での英語について、コマ数は以下の通りです。
- 小学3~4年生 週1コマ程度(年35時間)の「外国語活動」
- 小学5~6年生 週2コマ程度(年70時間)の「外国語」
※出典:文部科学省ホームページ
授業内容としても、コミュニケーションを重視したものに変更されるようです。
英語を「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を活用して実際のコミュニケーションを行う言語活動を一層重視し、小・中・高等学校を通じて、授業で発音・語彙・文法等の間違いを恐れず、積極的に英語を使おうとする態度を育成することと、英語を用いてコミュニケーションを図る体験を積むことが必要である。
※出典:文部科学省ホームページ
使われるテキストは、3~4年生は『Let's Go!』、5~6年生は『We Can!』というもので、以下のリンクから確認できます。
テキストはカラフルで見やすく、あいさつ文などの基本英語からスタートしますので、授業を受けながら英語に触れあっていく前提で基本的には問題ないのではと思います。
小学校の英語授業で、子どもたちの英語への興味は高まっている
文部科学省『平成26年度 小学校外国語活動実施状況調査』の結果では、小学生の英語に対する意識も良い方向に動いているといえます。
7割以上の児童が「英語の授業が好き」と回答しています。
※出典:文部科学省『平成26年度 小学校外国語活動実施状況調査』
また、将来英語を使用して何かをするということにも興味を持てているようです。
※出典:文部科学省『平成26年度 小学校外国語活動実施状況調査』
小学校での英語教育がプラスに働いているという良い結果といえるでしょう。
小学校での英語必修化についての懸念点
基本的には中学校での勉強にスムーズに適応できるための助走期としての位置づけになっている小学校での英語教育。
懸念点があるとすれば、「教員の英語の指導レベル」という点が挙げられるかもしれません。
小学校では、中学年と高学年の接続が円滑になされることを前提に、
- 中学年では、主に学級担任が、外国語指導助手(ALT)や英語が堪能な外部人材とのティーム・ティーチングも活用しながら指導し、
- 高学年では、学級担任が英語の指導力に関する専門性を高めて指導する。あわせて、専科指導を行う教員を活用することにより、専門性を一層重視した指導体制を構築する必要がある。
※出典:文部科学省ホームページ
現状、小学校教員向けに英語指導法などの研修なども行われており、先生たちも急ピッチで学んでくださっています。また、ALTや外部人材を活用し、授業の質を担保すべく動いてくれています。
しかし、まだ移行時期ということもあり、教員ごと、自治体ごとで差が出てきてしまうのは、致し方ないのかもしれません。
前述の『平成26年度 小学校外国語活動実施状況調査』によると、小学校教員の学級担任(外国語活動担当教員)の外国語活動に対する意識は以下の通りとなっています。
これを見る限り、6割以上の先生たちが「自信を持って指導している」とはいえない状況のようです。
※出典:文部科学省『平成26年度 小学校外国語活動実施状況調査』
小学校での英語必修化に備えて、今から親が準備できることは何か?
上記のことから言えることは、
- 子どもの興味を満たせるように、今のうちから情報を集めておくこと
- 中学受験などを考えている場合は、授業内容を補完する学習体勢を整えておくこと
の2点と私は考えます。
1.については、
- 外国人と交流できる場を調べる
- 英語の歌を聴く・英語の本を読む
- 日本文化を学ぶ
機会を提供できるようにしておくと良いでしょう。
※上記の項目についても、後日、記事化予定です。
以下のような記事も用意してるので、ご覧ください。
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2.については、やはりまだ英語必修化は始まったばかりですので、仕方のない部分があるのかもしれません。
中学受験などを考えている場合は、学校での授業内容にばらつきが出る可能性も考慮し、自主学習をする、英語塾などに通うなど、授業内容を漏れなく補完できるような体制を取ると良いでしょう。
まとめ:小学校の英語必修化で子どもの英語への興味は上がる可能性大!
多くの子どもたちが「小学校での英語授業が好き」という回答をしていることから、今から授業を不安に思っている必要はそこまでなさそうです。
わが家の子どもたちは、入学前から英語に触れあっていたこともあってか、小学校の英語の授業を毎回楽しみにしています!
親としては、むしろそこで生まれた英語への興味を維持・促進できるよう、英語学習に関する素材を準備しておくことが大切だと感じます。
一方、授業の質という面では、学校側も授業に慣れるまで、中学受験等を考えている場合は自ら補填していく必要もあるかと思いますので、必要に応じて英語塾などの活用も考えてみてください。
小学校の英語授業、ぜひ楽しみにしていてくださいね!!
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