小さい頃から子どもに英語教育の環境を与えていると、どうしても耳に入ってくるのが「英語の早期教育の是非」問題。
今回の記事では、
◆「英語は幼少期から学ばせないと習得できない!!」
◆「英語を小さい頃から学ばせるなんて、母語が成長しないから、もってのほか!!」
という両極端の意見について、私なりの見解をお伝えしていきます。
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目次
「英語は幼少期から学ばせないと習得できない」わけではない
一般的に広く知られていることとして、赤ちゃんは生後1年前後までに母語耳を獲得し、外国語の音の違いは聞こえにくくなるといわれています。
※参照:『日本音響学会誌』68巻5号(2012)「乳児の音声発達」p. 241−247
例えば、日本語の「あ」に当たる英語の母音は4種類ありますし、「ら」行の発音も英語では子音が「r」か「l」で違うので、日本語に比べて英語の発音・音の聞き分けの難易度は上がることは容易に分かります。
このことから「赤ちゃんは耳が良いので、生後すぐにでも英語教育を開始すべき!」という意見が生まれることもわかります。
しかし、自身の経験を振り返ってみますと、幼児時代に英語教育を全く受けなくても英語を話せるようになりました。
ネイティブの友人にも「発音がきれいな日本人っているんだね!」と驚かれます(もちろん誇張してくれているとは思いますが)。
なので、もちろん本人の努力は必要ですが、「幼少期から学ばなくても英語は習得できる」と私は確信しています。
特に、本人の興味や意欲があるときに学ぶと語学力は一気に伸びます。
「あー、うちの子はもうとっくに生後1年過ぎてしまった。。。」と悲しんでいるママがいたら、「そんな風に思う必要はありませんよ!」と声を大にして伝えたいです。
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「英語の早期教育=日本語の成長を妨げる」わけではない
英語の早期教育と日本語の関係でよく出てくるのが「ダブル・リミテッド」。
2か国語以上を同時習得することで、どちらの言語も結果的に中途半場になってしまうことをいいます。
人は、何かを考えるときに脳内で母語を使って言語化していきます。
自分の中で”母語“を持つことは、将来に向けてしっかりとした思考力を持つうえでは欠かすことができません。
ですので、「母語で考える力」を養えるような問いかけを常日頃からしていくことが、親が子どもにできる最も良い教育だと感じます。
日常的に使う言語がその人の中で母語になる可能性が高いです。
例えば子どもの母語を日本語にしたいのなら、1日のうち日本語を使う割合を増やせばいいでしょう。
反対に母語を英語にしたいのなら、英語を使う割合を増やすなど、親側でバランスを取っていくことはできます。
「英語のせいで日本語が~」という話は不要で、どちらの言語を学ぶにしても、「母語での思考力」を鍛えることを忘れないようにすべきだと思います。
日本語でも英語でも、「〇〇ちゃんはどう思う?」という子どもへの問いかけ、そしてその回答に対してもう少し親子で議論を深めてみるなど、そういったコミュニケーションの時間をむしろ多く持っていきたいですね。
英語の早期教育の是非について混乱する必要なし。子どもの様子をしっかり観察&思考力を強化しよう!
ちまたには幼児期から英語教育を行うことに対して賛否両論あります。
私は専門家ではないので、あーだこーだと言える立場ではないのはわかっています。
ただ、1人の英語学習者そして母親の経験から思うのは、
「英語の早期教育は、子どもが楽しんでいるならやればいいし、楽しんでいないならやめればよい」
に尽きると思います。
そして、英語日本語うんぬんより、子どもの思考力を鍛えることのほうがよっぽど大切だと感じています。
勉強って、強制されても全く楽しいものではありません。
子どもの意欲が無ければ、いくら学ばせてもその知識は身に付きません。
繰り返しになりますが、語学はあくまでコミュニケーションツールでしかないので、
- 大前提として、英語を楽しく学べているか?
- 語学を使って思考力を伸ばせているか?
を意識するほうが重要です。
親が子どもにできることは、こういった環境を用意するというベースづくりだけなんですよね。
お子さん1人1人にあったカスタマイズをしていけばよいので、「〇〇論」は参考程度にとどめておきましょう。
お子さんの様子をしっかり観察すること、そして思考力を鍛えること、この2点は英語学習をしていく中でも忘れないでおくとよいですね。
以上、ねね(@nene_english)が 「英語の早期教育はやるべき?大切なのは子どもの観察と子どもへの問いかけ!」 の記事をお送りしました!
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