令和元年がもうすぐ終わるというこの時期、ある記事が目に留まりました。
タイトルを見たとき、「過去の記事が話題に上がってきたのかな?」と思ったのですが、違いました。
ガッツリ今年の記事でした。
思わず以下のツイートをしてしまいました。。。
私もこの記事昨日読んで、「ないわー」って思ったのでした。
いつの時代の記事!?と思ったら、令和の記事だった衝撃😱
グローバルスタンダードからは大きくかけ離れている日本社会。。。 https://t.co/H5d0NxWTh4
— ねね@こどもと英語🌏 (@nene_english) December 27, 2019
今回は、私がなぜこの記事を見て違和感を感じたのか?その理由をお伝えします。
日本式指導法は、海外では完全アウト
私は前職で単体8,000人、連結50,000人規模の一部上場企業に勤めていました。
世界中に拠点があり、私も人事・広報として各拠点の担当者とやりとりをすることも多かったです。
在職中、研修部門も担当していまして、その時に担当した研修の1つが、外国籍社員の部下を持つ上司向けに実施していた『異文化マネジメント研修』。
なぜこの研修が導入されたか?
それは、「グローバル化の波を受けて外国籍の社員を多く採用したけど、定着率がバツグンに悪かったから」です。
背景はもちろん色々あるのですが、その1つに「マネジメントがイケてない説」も当然のごとくがり、上記の研修が導入されました。
研修に含まれていたのは、ざっくりと以下の点です。
- 異文化適応曲線への理解
- 日本と海外の指導法の違い
異文化適応曲線
「異文化適応曲線」とは、UカーブあるいはWカーブで表現されるもので、大きく「ハネムーン期」「ショック期」「回復期」「安定期」を繰り返すというもの。
私自身、台湾で駐在妻生活を始め、まさにこのカーブのような紆余曲折を辿りました。
詳細の説明は割愛しますが、研修内容としては、「異文化適応曲線を理解し、外国籍社員の心理面もサポートしよう」というものでした。
日本と海外の指導法の違い
問題はこちらです。
日本的指導法は、海外のそれとは大きく異なります。
日本の場合、「大勢の前で叱責する」のは、結構デフォルトですよね。
テレビドラマなどでもみられる光景でしょう。
しかし、これを海外でやってしまうと、「人権侵害で訴えられかねない」です。
海外の場合、「叱るときは人の目の無いところで」が基本。
なぜなら、「人前で叱る=自尊心を傷づける行為」だからです。
人の尊厳を傷つけることは、決して許されるものではありません。日本ではこの点がかなり軽視されているように感じます。
また、日本式の叱り方で、「だからお前はだめなんだ」と人格否定も一緒にしてしまうマネジメント層が存在しますが、これも完全アウト。
人格ではなく「〇〇という行動がダメ」という風に、行為を否定(指導)しなければいけません。
正直、なぜ今までこの叱り方が容認されていたのでしょう?
私も理解不足な部分はありますが、個人的には、もうこれ以上、日本式の指導法を繰り返すのはナンセンスのように感じています。
実際に、海外から日本に来る外国人駐在員には、日本はあまり好まれていない(特に仕事や子育て面)という調査結果もあります。
グローバル化の波を受けて今後はもっと海外との垣根がなくなっていくであろう中、日本が世界からより一層見放されてしまうのでは、という気がします。
これからの子育てにはグローバルスタンダードを勧めたい
鉄鋼業界大手企業のトップの考えを表す記名記事として、今この時代にこの記事がリリースされたのは、「議論を巻き起こすためにあえて?」と思わざるを得ないです。
これから就職活動をする学生がこの記事を見たら、「うーん」と思いそう?
私は少なくとも、自分の子育てにはグローバルスタンダードを採用したいと思っています。
「自尊心が十分育ち、相手の尊厳も尊重できる子どもに育つ」よう、自分の行動を律していきたいです。
あなたの子育ては、いかがですか?
以上、ねね(@nene_english)が 「日本型の指導法で大丈夫?国際社会で生き残れるのか」 の記事をお送りしました。